おすすめ本 この世の春(中平)
2021年 05月 12日
お出掛けがままならなかったGW。私はちょうど読み応えのある本に出会え、お家にこもってじっくり楽しむことができました

この世の春 上・下 宮部みゆき著 新潮社
時は江戸時代。北見家六代藩主重興が病により隠居、従弟の尚正が新藩主となる。それに伴い重興の重臣伊藤成孝は失脚する。重興の病とは、時々全く別人のようになってしまうというもの。伊藤成孝はその原因は、成孝の故郷で起った大虐殺事件と関係があると考える。重興を看病するヒロインの多紀、医師の白田、家臣の織部らが重興にかつて何が起きたのかを解き明かし、重興を救うべく奮闘する歴史ミステリー小説。
宮部みゆきさんは昔「火車」を読んですごい作家さんだなぁと思ったのですが、それ以降読む機会がありませんでした。時代物も書かれるなんて、ほんとに才能豊かな方ですね。殺戮シーンや真実のドロドロした部分は目をそらしたくなりますが、重興を救おうとする者達の思慮深さや温かさにほっとします。いつの時代でも“心の病”は手強く辛いものですね。
まだまだステイホームが続きます。お家で江戸時代にトリップしてみるのは如何でしょう?

by yu-no-mori
| 2021-05-12 07:00
| 本
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