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長堀橋「鍼灸柚の森」スタッフblog/隔週更新


by 鍼灸柚の森
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リスクマネジメント研修受講しました(北山)

先日オンラインで開催された日本鍼灸師会主催のリスクマネジメント研修に参加しました。今年3月にテレビのニュースなどでも話題になった折鍼事故を受けて詳細の報告と、鍼を使用する上で必要なリスク管理の手順などについて学びました。鍼灸師になるためには専門学校もしくは大学を卒業し、国家資格を取得する必要があり、この課程で鍼や灸の安全な取り扱いについてだけでなく、公衆衛生や法律についてもしっかりと学びます。しかし、実際に起こった症例について詳しく知る機会は少なかったので、そんなこともあるのか!と思う事も沢山あり大変勉強になりました。

治療中に発生する事故で主なものに気胸や火傷がありますが、これらに比べると頻度は少ないとはいえ忘れてはいけないのが治療中に「鍼が折れる」という事故です。メーカーさんの発表の中でも鍼は「条件が揃えば必ず折れます」とのことで、実際にいつも使っている鍼を折ってみて何故折れたのかを検証したり(逆にここまでしないと折れないようにできてるのか…と思いました)、スポンジに鍼を刺し、どのくらいの長さを残せば安全か、ということを改めて一緒にやってみました。学生時代専用の物差しで測りながら練習をしていましたが冷静に考えると本当に大事な練習だったなと思います。

症例を発表して下さった先生いわく折鍼には鍼の不良や筋収縮によるものなど様々な要因があり減少傾向にあるものの、0ではなく、20年目でも30年目でも経験があるから大丈夫、ではなく今日事故が起こるかもしれないという気持ちで治療を行う事がリスクマネジメントとして大事だ、とのこと。

当院の治療のやり方は、ディスポ―ザブル(使い捨て)の鍼を使用し、主に手や足、体幹のツボに少数の鍼で浅く刺して治療するという比較的リスクの少ない治療方法であると考えていますが、それでも「もしかしたらがあるかもしれない」と考えながら安全配慮した治療を行う事、もしも何か起こった時どうすればいいかを知っておく事はとても大切だと思いました。学んだことを心にとめて今後も治療していきたいと思います101.png



by yu-no-mori | 2022-06-03 10:46 | 鍼灸と東洋医学 | Comments(0)