ねこマンガ 在宅医たんぽぽ先生物語 おうちに帰ろう(北山)
2022年 10月 07日
昨年ブログでも紹介した「さいごはおうちで」という本の続編が出ていたので早速読みました。前作は「お看取り時どうするか」に関する部分が多かったですが今作は「死とどう向き合うか」について書かれている部分が多く、2011年にマフトルド・ヒューバーさんが発表した「ポジティブヘルス」という考え方についても触れていました。このポジティブヘルスとは、健康とは他人の物差しで決めるものではなく、その人のなかから湧き上がるものという考え方のことです。
もっと具体的に言うと「健康」であるかどうかを決めるのは健康診断などで出る数値のような身体的な評価ではなく、健康の主導権は「本人」にあるよ、ということ。さらっと書かれていますが、これめちゃくちゃ大事なことだと思います。
また本の中で『「健康」とは目的ではなく、本人が大切だと考えること(生きがい)を達成するための手段である』というたんぽぽ先生の考えが書かれているのですが、鍼灸師になったばかりの頃、ある鍼灸師の先生が「健康になる目的がないと健康にはならない」と仰っていたことを思い出しました。鍼灸師という仕事をしていると「健康になること」が目的になっている方に沢山出会います。何より自分自身も時々そうなっていることがあるなぁとこの部分は大きくうなずきながら、難しいけどそうなんだよね…という気持ちで読みました。私の場合、運動する理由や健康維持の目的はライブに行く体力を落とさないためだったな、と我に帰った感じでした。勉強でも何でもそういう動機の部分が大事だったりしますよね。
鍼灸院にきてくださった患者さんが健康でよりよく生きるためにどうしたらいいか、当然まずは痛みや悩みを取り去らないといけない訳ですが、そのずっと後のことも考えられるようにもっと勉強していかないとなぁと改めて思いました。
<10月の診療について>
10月29日(土)午前休診
午後は通常通り診療しております。ご予約お問い合わせはHPのお問い合わせフォームよりいつでもお待ちしております。
by yu-no-mori
| 2022-10-07 07:00
| 本
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